へなちょこ人間の独白

廉司という名前でtwitterを始めました。大学生のブログです。普段考えていることなどを書いています。

安全、それは幻

一日一日はあっという間に過ぎ去っていく。本日も不本意ながらあっさりと終わりを迎えており、時計の針は深夜零時を指している。夜風は冷たく、鈴虫が空気をより一層冷ます。ここアメリカでは八月の夜はほとんど秋である。渡米してきたときは冬の終わりだったことを考えれば、もう冬が始まりそうになっているのかと絶望的な気分である。

 

今日は安全について考える機会があったので安全について書きたいと思う。安全、と書くととても漠然とした印象だが、我々パイロットにとっては常に意識し続けなければならないことなのだ。我々パイロットが操らなければならないエネルギーはとてつもなく大きい。一歩安全から踏み外せば簡単にたくさんの人を殺すことが出来てしまう。

 

まず両翼のタンクに50ガロンを超えるガソリン。それを推力に変換するためのエンジン、プロペラ。はたまた、小さな小型機でさえ2550ポンドにもなる重量。わかりやすく言えば1t以上である。こうして主要な部分をならべてみただけでもとてつもないエネルギーである。これらのエネルギーを間違って使えば人を殺めることが出来るのは想像に難くない。

 

我々パイロットはこの巨大なエネルギーの塊を、人に危害を加えないように制御しなければならないのである。根本にある構造は原子力発電所と全く同じで、間違ったら破壊力としてこの世に顕れてしまうものを、人様の役に立つように封じ込めていくのである。パイロットの仕事は空を飛ぶというよりもこの制御の部分を担うということが大きいと思う。実際飛ばすだけならオートパイロットでも出来るし、着陸だって素人がやっても成功させられるという動画をこのまえユーチューブで見た。

 

とにかく、パイロットにとって、航空会社にとって、安全というのは死活問題なのだ。

安全という言葉の定義は以下のように表現されるというのは、航空業界では知れ渡ったことなので紹介したいと思う。

安全とはリスクが事故を起こさない範囲の中にある状態のことをいう。

つまり、リスクがコントロール下にある場合は安全ということが出来るのである。

 

事故が起こった、起こらないに関わらず、リスクが制御の範疇を超えた時点で安全ではない。リスクが制御可能なレベルに抑えられるように、リスクの成長を防いでいくことがフライト中の主なパイロットの仕事である。

 

また何が書きたいのか分からなくなってしまった。前提が長いと着地点を見失うのは当たり前なのにこういう漠然とテーマだけ決めて書き始めた時はよくやってしまう。閑話休題

 

さて話を戻すと、以上の安全の定義を踏まえたうえで日々安全について考え続けることが必要なのだ。考えるのをやめた時から安全への意識は低下していき、その油断は事故に繋がりかねない。だから、これからも考え続けなきゃね、って話でした。

 

文を書くのがへたくそなのはしゃべりがへたくそなのにもつながっていると思います。

もうちょっと本でも読んで綺麗な文の作り方学んでみようかな。以上。