へなちょこ人間の独白

廉司という名前でtwitterを始めました。大学生のブログです。普段考えていることなどを書いています。

ないオーラ

今晩は雪の予報。明日からはいよいよ気温の予報が氷点下続きで、待ちに待った冬本番といったところか。相変わらず片付かない机に、飲みっぱなしのコーヒーのコップ、床に散らばった航空図、全部冬のフライトがどうしても出来ないお休みの時期に何とか綺麗を維持できる方法を考えたい。

 

昨晩はちょっとした風に雲一つない空という天体観測には絶好のコンディションで、同期の友人と一緒に街を抜けた農業地帯まで星を見に行った。オケの練習が終わり、晩御飯を食べ、入念に装備をして自転車にまたがった。望遠鏡も担いでなかったし、午前2時でもなかったし、君みたいなきらきらした存在は現れなかったけど。踏切はあったけども。

 

そもそもアパートがだいぶ西の方に位置しているのでそこまで大掛かりな旅ではなかった。暫く漕いで居れば街頭は次第になくなり、いよいよ真っ暗な道に辿りつくことが出来た。そばには線路が通っていたけど電車は現れなかった。その道を行きかう車はみんなハイビームを撃っていて、脇でカメラやらなんやらを広げる僕たちを不審に思ったに違いない。

 

カメラは高級なものを同期が持っていたので撮影はほとんどお任せして、僕はヘッドホンでユーチューブの睡眠に良いリラックスできる音楽を聴きながら、まさに動画に流れているような星空を寝っ転がりながら眺めていた。少し町を離れただけでそこはやっぱり田舎で、雲一つない好条件だったのもあって星が本当にたくさん見えた。

 

東京に住んでいたころは、片手で数えられるような本当に少しの星を見つけては喜んでいたけれど、ビーズのおもちゃ箱をひっくり返したような空と地平線近くまで広がっている宇宙は圧巻だった。北の空にはうっすらと広がる緑色のヴェール。まさか本当に見れるとは思っていなかったけど本物のオーロラだった。相棒の高級なカメラで撮ったらはっきりとその姿を捉えられていて、でもそこまで苦労して見に行ったわけでもなかったので思ったよりかは感動しなかった。

 

最近は大して頑張っているわけでもないのに何であんなに素敵なものを見れたのかはわからないけど、近頃の僕は本当にひどい。いや、普通なのかもしれないけど昔のエネルギッシュだったころに比べたら明らかにパワーが落ちている。18までの自分はとにかく自分に負けることを知らなかったように思う。大体のことは気合でごり押しして何とかしていた。でも今は違う。明らかに意志の力は弱くなっているし、自分をコントロールすることも前のようにうまく行ってない。

 

前まで頑張りすぎていた分の反動だって考えていたけどそれは言い訳に過ぎないと気になるあの子から指摘されてしまえばそれは素直に反省するしかないんだろう。今の僕は全力から逃げている。とにかく楽に生きている。せっかくここまで来ておきながら今は自分に甘えしかないように思える。でも僕は実は努力の仕方を本当には知らない。今僕が無理やり本気を出して自分の体に鞭を打てば明らかに僕の体は壊れる気がする。心がレディーじゃない。

 

ずっと前に、恋愛のサイクルが上手く回らなくなったことをきっかけに報酬系が壊れちゃった話を書いたと思うけど、やっぱり僕はその問題に行き着くみたいだ。ぼくが夢中になれる女の子が表れて、僕の頑張りに僕の望む対価を与えてくれないとこのしんどさは続いていくんだと思う。空を飛ぶ楽しさだけじゃ僕は頑張れない。雄大なオーロラを前にして、こんなことを白状しなきゃいけないのは情けないと自分でも思うけど、女の子が与えてくれる報酬なしに頑張れる容量はもうとっくのとうに使ってしまったのだ。素敵な女の子にそばにいてもらわないとしんどい。切実にしんどい。

 

きっと心だけがそばにいても辛いんだろうと思う。もう彼女がいなくなって3年も4年も経つけど、誰かの体温に触れないとあの頃のエネルギーは戻ってこないんだろうと思う。

 

でもわかってるよ、この順番は絶対に逆にならない。自分が頑張る前にご褒美がもらえることなんてありえない。自分が変わらないと環境は変わってくれないなんて、そんなことは小さいころからいやというほど学んできた。自分を変え続けて望みを叶えてきた結果が今の僕だ。それは胸を張って言える。

 

今度は空からオーロラと天の川を眺められるように、また頑張ろうと思う。パイロットを選んでしまった限りこの戦いはいつまでたっても終わることはないのだ。