へなちょこ人間の独白

廉司という名前でtwitterを始めました。大学生のブログです。普段考えていることなどを書いています。

頑張れる

風呂上がりに窓を開けると、夕方の涼しい風が入ってくる。空が暗くなり始めたので夕方と定義したが、実際の時間は10時。高緯度ならではの日の長さである。ふと床に放りっぱなしのジーパンに目を落とすと、裾には少し泥がついている。さすがにバーベキューに長ズボンを履いていったのは失敗だった。後で洗わなければと思う。

 

明日の月曜日からは、僕の人生でとてもとても大事な日々が始まる。明日からの2週間、長ければ3週間は、人生をかけて頑張らなければいけないと思う。小さいころからの夢に向かって、今日の今日まで見事なまでに一直線に走ってきたが、いよいよ一つの大きなポイントに差し掛かった。今まであいまいな書き方をしてきたが、だれに見せるものでもないので書こうと思う。ずっと目指してきた職業の資格試験だ。

 

一つは座学の最終試験、もう一つは国家試験の筆記試験、最後は実技試験だ。(実技試験はあと二回ある。あと実技試験には口頭試問も含まれる)アメリカ留学において、一つ目の大きな山が今なのである。いくつか資格にも段階があるのだが、その一番最初の資格を取れれば一先ず一安心なのである。

 

というわけで、ある意味人生の岐路に立たされているわけであるが、なかなかつらい悩みが、「頑張れない」のである。今までは頑張ることは何ら難しいことではなかった。夢に向かって走り続けることは簡単で、人がなぜ、頑張ることをできないのか不思議だったほどだ。でも今は違う。とことん、頑張れないのである。やる気が起きない。寝ていたいと、ほとんど常に思っている。眠くないときは、勉強はしたくない。できればiPadで遊んでいたいと思ってしまう。今の自分を、中三で受験生だったころの自分が見たら失望するだろう。高校生の自分が見たらなかなか悲しい気持ちになるに違いない。

 

なぜここまで変わってしまったのか。自分なりに考えてきて、一つの仮説が出来た。それは、努力は報われるということを昔より信じられなくなっているかもしれないということと、自分自身が頑張れない人間だと思い込んでしまっているかもしれないということだ。結局これは恋愛、愛の話に行きつくが、高校時代の恋愛遍歴が今の自分に大きな影響を与えていることは間違いない。

 

長くなるかもしれないが、ここに自分の歴史を記しておこうと思う。去る高校二年の春、自分には付き合っている人がいた。一年生の夏休みからずっと仲良くしてもらっていて、夏休みの終わりにいよいよ告白し、お付き合いしてもらい、冬までは順調にいっていた。前々からわかっていたことではあったのだが、彼女が10か月の留学に行ってしまったのだ。そこから徐々に関係が悪くなってしまったのは言うまでもないだろう。結局耐えられなくなって、あっさりと春の終わりには別れてしまった。

 

問題は別れ方だったと思う。大して付き合いを続ける努力もせずに、ほとんど一方的に別れを告げた。彼女は彼女の方で留学先で親しくしている人がいたようで、自分は自分で、前々から可愛いなと思っていた人と連絡を取り合うようになっていた。それまで付き合っていた彼女と別れても、乗り換えるような気持ちで別れを告げたのだと思う。自分を一番傷つけたのは自分のそういう心持だったと思う。それまでかなりぞっこんで大好きだった彼女を思う気持ちを自分であっさり捨ててしまった自分が悲しかったんだと思う。愛を信じていた。好きという気持ちは何にも負けないと思ってた。そうじゃないことを受け入れられなかった。完全に自分自身の中で矛盾していた。

 

結局その後は、可愛いと思っていた子ときちんとお付き合いするわけでもなく、付き合いそうになったり付き合わなかったりで成就せず、ふらふらした時期が続いた。(今でも続いている)人を好きになることもそれまでは簡単だった。共学育ちでたくさんの女子と接しているうちにそのうちの誰かを好きになることは何でもないことだった。いとも簡単にその人に傾倒できていた。けど、高校二年生からはそれが出来なくなった。何が好きなのか分からなくなった。ちょっとくらい好きという気持ちが芽生えても、それはまやかしだと思うようになっていた。この世に人を一途に思うことなんて存在しないのだと信じた。

 

前にも書いたが自分の生きる究極の理由は愛である。その時から完全に自分の報酬系統は壊れてしまった。何を無理して頑張っても報われない日々が今まで続くことになる。未来における報酬を期待して、今は我慢して頑張るということが出来なくなった。頭では理解できていても、心が、体が、頑張ることを拒否するようになった。

 

絵具をまき散らしたような文になってしまったが、今の頑張れない自分はこうして出来上がった。今は、早く何とかしたいと思っている。頑張れていた時も、頑張れなくなってからも、我武者羅に何とか繋いできて今の自分があり、このアメリカのド田舎の、やけに家賃が高いアパートの一室でこれを書くことが出来ている。すべて今まで頑張ってきてくれた自分のおかげである。今の自分が頑張らないせいで、未来の自分が困らないようにと、頑張ってくれた自分のおかげなのだ。

 

何とか繋ぎたい。来年の今頃の自分には七月中に帰れるようにしてあげたい。日本に帰った自分には、彼女がいてほしいし、残された大学生活を、プロの職人として送れるようにしてあげたい。社会人になってからの自分には出来るだけいい生活をしてほしいし、綺麗なお嫁さんと結ばれてほしい。そこに至るまで、何とか頑張ってきた自分のためにも、未来の自分のためにも、今から頑張れるようにする。決めた。もう頑張れる。

 

努力は報われることを信じる。自分に出来ることを信じる。もう負けたくない。二度と人生を諦めたくない。今、頑張るしかない。大丈夫、きっと未来の自分に良いバトンを渡せるはずだ。明日からの勝負の二週間、一日一日を大切に、一瞬一瞬に勝つから、見ててね。

 

長くなったけど、今日はこんな感じの気分です。おやすみなさい