内省

今日は冬らしい最悪の天気で、朝から雪が降り続きフライトももちろんキャンセルになった。雪は今でも降り続いていて、真っ暗な中で明かりが照らされると塵のような雪がちらちらと光る。そんな調子で今日の僕は1日中スパイダーマンのゲームをして過ごした。一切の勉強をしなかったけど、罪悪感は0に近似できるくらいなのでまあ精神衛生上悪くはないのだろう。

久々に中々やめられないゲームに出会った気がした。やめたくないというか、やめられないというか、意図的にポーズしない限り手が止まらなかった。最後は目が疲れて限界だったから終わりにしたけど、ここまで没頭できるのは本当にいいゲームの証拠だと思う。日々の楽しみが一つ増えたので嬉しい。このアメリカの片田舎で位していると本当に胸が躍る出来事というのはなかなか起こりえないので楽しい気持ちにさせてくれるだけでありがたい。

さっきシャワーを浴びる前にふと鏡を見たら自分の顔が残念な白さで、美白という言葉が形容する清潔さや透明感は一切なくて、本当に日光不足の何だか淀んだ残念な顔色をしていた。まあ外に出たところで肝心のお日様は厚さ5000フィートの分厚い雲に阻まれているし、気温が零下十数度の中での外出に僕の体は耐えられない。残念ながら。文字通り春を待つしかないのかも。

で、最近何だかやりたいことのようなものが見えてきて、というか、やっとこの半軟禁生活のような状態で有益なことが出来る気がして(お勉強をするのが一番有益なことは自明なので指摘しないで頂きたい)、やってみようという気持ちになっている。それはつまり内省なんだけど、外の世界が閉ざされている限り外の世界に望みはないので頑張って自分の内側に広がっている世界を探求してみようというわけである。御褒美がもらえるはずの日本に帰るその時まで何とかして何段階かの進化をしたいからね。

僕は結構方法論者の色が強いのでこういうやりたいことを考えたらすぐネットで方法を検索したり、ゲームを始めればすぐに攻略サイトに飛んで答えを教えてもらいたくなっちゃうんだけど、今回は出来るだけ自分の力で冒険してみたいと思う。今のところ思いついているのは出来るだけいろんなことを記録に残してそれを微分してみるということだけど、如何にも理系選択らしくていいと思う。やったゲームとか買ったもの、見た映画読んだ本、すべてが無意識に潜んでいる僕の本性の手がかりを与えてくれるはずである。

沢山の人に莫大なお金をかけさせて与えてもらったこの閑古鳥の鳴くような日々を最大限有益に出来るのはこれだと思う。自分で自分がわからないのは一番つらいことだと思うから、僕の中に潜在している欲望とか、将来の望みとか、ある程度の時間をかけて洗い出せばきっと理解できると思う。もう今後の人生で自分を見失わないで済むくらいのレベルまで出来たらいいな。

それが一先ず満足のいくところまで出来たら自ずと失われた活力はわいてくると思う。また僕について何か分かったらお知らせします。それではごきげんよう。