へなちょこ人間の独白

廉司という名前でtwitterを始めました。大学生のブログです。普段考えていることなどを書いています。

悲劇ってなんかいいよね

今日は一日中雲も低く、雨がしとしと降っていて、雨の音が趣深くて好きな自分にとってはなかなかリラックスできる一日だった。引っ越しの際にどこかに行ってしまった手袋や帽子を買いに行ったりもして、出費はかさんだけど買い物自体には満足している。手袋と帽子は本当になくしやすいアイテムなのでなくさないようにしないと。

 

で、他の時間は勉強したいという気持ちもあったので少しずつ勉強したり動画を見たりしていた。三谷幸喜の映画やなんかを見ようとも思ったのだが、結局気分的に見ていられず、Netflix盾の勇者の成り上がりを見始めてみたらこれがもう面白いったらありゃしない。あんまり一気に見ると一話分の嬉しさが低下していってしまうので、大事に見ていきたいのだが面白くて中々止まらなかった。

 

まだ最初の数話しか見ていないのでその範囲でのはなしなのだが、やっぱり悲劇はいいと思った。今見たところまでのあらすじとしては、異世界転生した主人公が理不尽な境遇に四苦八苦しながらも、というかほぼほぼ絶望しながらも何とか生き繋いで大切な信頼できる仲間にようやく巡りあえたところである。普通は異世界転生ものの定番としてはチート級の力を与えられ、その力で元の世界では到底なしえなかった豪華な人生を謳歌すると思うのだが、それとは全く逆といっていい設定になっているのがまず面白い。

 

自分の中で悲劇と言えば「レ・ミゼラブル」なのだが、(余談であるが結構本気でアン・ハサウェイの歌う「夢破れて」を風呂で練習している)悲劇のどこが良いかというと、結局理不尽なことがたくさんあって苦しい人生の本質を描いていると思うのである。どれだけ嬉しいことがあっても、楽観的に生きてみても、結局人生は悲劇であると思う。と、同時に悲劇を生き抜く人間というのが最も美しく、悲劇こそが人間を最も成長させてくれると心から信じている。

 

人生とは、理不尽に襲い掛かる悲しい出来事との闘いと言っても過言ではない。幸せと幸せの間に必ず存在する大なり小なりの悲しい、辛い時期をどうやり過ごしていくかが問われていると思うわけだ。悲劇は、そんな辛い時期にある人々を時には残酷なまでに惨めに描き、だからこそこの世知辛い世の中を生き抜く我々の支えとなってくれるのではなかろうか。ハッピーでラッキーが満載のお気楽な作品も偶には嫌いじゃないが、少なくとも僕の心にぐっさり刺さるのはこっちまで辛くなるような悲劇の作品である。

 

僕の人生がどんなに悲愴な悲劇でも構わない。きっと美しく生き抜いて見せよう、と、比較的心が安定している今はそう思える。